毎日、毎日、ただ生きているだけだと、わたしの人生何も楽しいことがないと悩んでしまいますよね。この先、何の夢も希望もない。楽しいことのない人生なんて、何になるの・・・。こう考える人は少なくありません。どんなに一生懸命働いても、だれも認めてくれない。
目標達成まで後一歩というところで、大失敗。今までの努力は水の泡。あるいは、信頼していた人に裏切られたり、愛するひとを失ったり・・・人生は真っ暗闇。
また、特に何かあったわけでもないのに、人生が灰色の霧に閉ざされてしまうように感じることも、よくありますよね。むしろ「なんとなく人生が面白くない」「なんとなく人生を楽しめない」という人の方が多いのです。
「何も楽しいことがない」と感じるのは、負の思考(マイナス思考)に陥っているからです。でも心配は要りません、負の思考から脱け出す方法はちゃんとあるのです。そこで今回は人生何も楽しいことがないと思ってしまったり、負の思考から脱け出すコツや方法についてお伝えします。
「楽しい事がない」と感じている時に、気をつけて欲しい事
人は反省しすぎると、よけいマイナス思考になってしまう
「人生何も楽しいことがない」と感じると、たいていの人が「反省」します。特に仕事上の失敗や裏切りがきっかけで人生が暗くなってしまうと、まず「自分の悪い点」を見つけて反省し直そうと努力します。
反省することは、決して悪いことではありません。また、失敗の原因を探ることは、次の成功を導きます。まさに「失敗は成功の母」なのです。でも、反省しすぎると自分がみじめになってしまいます。「あの時、ああすれば・・・」「あそこで、こうしていたら・・・」という、いわゆる「たら・れば思考」に囚われて、夜も眠れなくなってしまいますので注意しましょう。
自分を責めると、ますます楽しくなくなるという悪循環
「なんとなく人生が楽しめない」「何も楽しいことがない」と感じると、「自分の性格に問題がある」とか「自分の生き方が悪いのだ」とか思ってしまうことが多いようです。「何も楽しいことがない」のは、自分に原因があると思い込んでしまうのです。
日本人は、自分を責めるのが好きです。さらには長所より短所を見つけることが得意ですよね。欠点を1つ見つけると、次々に見つけ出していきます。そして「私は欠点だらけだから、何も楽しいことがないのだ」と、結論づけてしまいます。
これでは、今まで楽しんでいたことも楽しめなくなるのは目に見えて分かること。欠点の多い自分が嫌いになり、さらに悪い部分を見つけ出してまさに、負のスパイラルになってしまいます。
完璧主義は負担になるだけです
「完璧主義」の人は、何事も完全でないと満足できません。更には完全にできないと「失敗」とみなし「反省」し「自分を責める」ようにもなってしまいます。そう、完璧主義は結構疲れてしまうのです。へとへとになったら、何も楽しくありませんよね。
自分を責めたくなったら、他に目を向ける事
日本人は反省や自己批判が大好きですから、ついつい自分を責めたくなります。そんな時は、他に目を向けるのが効果的。
例えばTV番組を見て、「政治家なんて信用できない!」とか「税金払いたくない」とか、勝手に腹を立ててアドレナリンの分泌を増加させる方法があります。また、ハラハラドキドキのサスペンスドラマに熱中するのにも効果があります。不倫騒動の謝罪会見を見てタレントを責め立てるのも1つの方法です。
ちょっと不謹慎、、、と思われるかもしれませんが、時には意識を他に向ける事で自分を癒す事も必要、と思っておきましょう。
日記やブログは負の感情を膨らませてしまうので注意しましょう。
昔は日記、今はブログやSNS、これらには少し注意が必要です。なぜかというと日記やブログを書いているうちに「みじめな私」「何も楽しいことがない私」が生まれ育ってしまうから。
ネガティブな時や、頑張れない時に、日記やブログを書く時はその日の出来事をメモする程度にしておきましょう。
負の思考(マイナス思考)の時こそ、自分を褒めてあげましょう。
「今日はいい日だ。わたしは元気だ」でエネルギーをチャージする
美人になるのに必要な物は鏡です。毎朝毎晩、鏡に向かって「わたしは美人だ」と言えばいいのです。白雪姫の継母も「鏡よ、鏡、世界で一番美しいのはだれ?」と聞いて、自分で「お妃様、あなたです」と答えていました。
それで、継母は強いパワーを得ていたのです。ところが、ある日、継母は「自分より白雪姫の方が美しい」と思ってしまいます。パワーは邪悪な魔力となり、美しい女王は醜い魔女に変わってしまいます。
鏡に向かって「わたしは美人だ」と言う代わりに、「わたしは元気だ」「わたしはエライ」と言ってみてください。毎朝毎晩、そう言っているうちに、なんとなくそう思えるようになります。
毎朝、目が覚めたら、「今日はいい日だ」「今日はいいことありそうだ」と、声に出して言ってください。馬鹿々々しいと思うかもしれません。でも、そう言うと、起き上がる力が湧いてきます。
何故かというと、言葉にはパワーがあるので、更に声に出して言うとパワーがもっと強くなるからです。
頑張っているわたしに、御褒美をあげましょう
「何も楽しいことがない」と思ったら、鏡に向かって「楽しいことがないのに、よく頑張っているよねェ」と、声に出して自分を褒めてあげてください。「わたしって、エライよねェ」「わたしはいい人間だ」と、何かにつけて褒めましょう。
でも、褒めるだけではつまらないですよね。そう言う時は、ときどき自分に御褒美をあげてください。人気のスイーツを思いきり食べるとか、おいしいと評判のレストランに行くとか、欲しくてたまらなかったバッグや服を買うとか、何でもかまいません。
旅行に出るのもいいですし、お財布と相談しなければなりませんが、ちょっと贅沢をするのが、何よりの御褒美です。
無理に楽しいと思う必要はありません
自分に御褒美をあげる時、無理に「楽しい」と思う必要はありません。「こんなにおいしい物を食べても、楽しくない」「ステキな洋服を買ったのに、楽しくない」と思ってもいいのです。
「おいしかった」「ステキな洋服だ」と思うだけで、十分です。「また、おいしい物を食べよう」「また、旅行しよう」などと考えるだけで、マイナス思考から1歩脱け出すことができますよ。
侮るなかれ!「笑う」というのは実はとっても凄い事。
「泣くから悲しい。笑うから楽しい」は本当です
ジェームス・ランゲ説では「人間は悲しいから泣くのではない。泣くから悲しくなる」と言われています。普通は、悲しいことがあると、思わず涙が出てくるものです。でも、悲しそうな顔をしたり、悲しい声を出したりしているうちに、だんだん悲しい気分になってくるのも事実です。
これはとてもシンプルでとても大切な事なので必ず実践しましょう。
「笑うと、脳が活性化する」って嬉しくないですか
笑うと、脳が活性化します。これってちょっと嬉しくないですか。ではどうしてそうなるのかというと、私たちが笑った時には脳内にエンドルフィン・ドーパミン・セロトニンという3つのホルモンが分泌されます。
まずエンドルフィンは、「脳内モルヒネ」と呼ばれていて強い幸福感を与え、鎮痛作用があり、快感や幸せ気分の元と言われています。
そしてドーパミンは、ストレスの元になるコルチゾールというホルモンの分泌を抑えます。ドーパミンが多量に分泌されると、ストレスが軽減し、欝(うつ)気分が減少して、やる気が出てきたり、モチベーションが上がったりします。
さらに、セロトニンは、心を穏やかにして心地よくしてくれます。そして、安らいだ気分になり、ストレスから解放されて、心身ともにゆったりします。なのでセロトニンが不足すると、平安な気分になれず、寝つきが悪くなったり、熟睡できなくなると言われています。
そんな訳で、笑うことで脳内が活性化すると、マイナス思考からプラス思考に変わります。幸福感や快感、やる気が出るので、いろいろなことが楽しめるようになりますよね。まさに「笑う門には福が来る」で、「何も楽しいことがない人生」とはサヨナラできるようになりますよ。
笑う事で免疫力も増えるんです
「笑う」事のメリットは脳内が活性化するだけではありません。免疫力が増強します。免疫力とは、体内に侵入した異物(細菌・ウィルスなど)や体内で発生した異物(癌細胞など)を排除して、健康な状態を維持する力ですよね。
この免疫力の主体は白血球で、白血球には数種類あり、お互いに連携協力して異物を排除しています。中でも活躍するのが、B細胞とNK(ナチュラルキラー)細胞で、B細胞は細菌やウィルスをやっつけるミサイル「抗体」を作り出します。
そしてNK細胞は全身をパトロールして、侵入した細菌やウィルスをやっつけるだけではなく、体内に発生する癌細胞を破壊するとさえ言われています。
癌細胞は、1日約3,000個発生すると言われますが、これがNK細胞の活躍で、腫瘍にならずに消えてしまうとしたら、笑う事にはとてつもないメリットがありますよね。
実際に笑うと、NK細胞が85%〜600%まで増加したという実験記録がありますし、免疫力が増強して健康状態が良くなると、気分的にも明るくなります。
つまり「笑う」という日常的な行為がマイナス思考からプラス思考に変わる助けになるのです。
朝日を浴びて、生活リズムを整える事に意識を向けましょう
朝日を浴びてセロトニンの分泌を増やす
「何も楽しいことがない」気分になってしまうのは、セロトニンが不足しているからかもしれません。セロトニンが不足すると、イライラして憂鬱な気分になります。ですので笑うだけでもいいのですが、朝日を浴びるとセロトニンの分泌を増やすことができるので、ぜひ朝には陽の光を浴びる習慣を作りましょう。
軽い運動は身体の淀みを解消してくれます
軽い運動をすると、血液の流れが良くなります。血液は、全身に栄養分や酸素を運んでいますので、血流が良くなると身体のいろいろな機能がうまく働くようになります。
「運動する」というと、「いやだ〜」「つらいよ〜」と思う人も多いかもしれません。なのでジョギングなどを無理にする必要はありません。晴れた朝、10分程度散歩するだけでも良いのです。もう少し歩きたいと思ったら、時間の許す限り、歩くようにしてください。
「散歩も面倒くさい」と思うなら、布団の中で身体を伸ばすだけでも効果があります。布団の中でのストレッチなら、簡単にできますよね。
生活リズムを整えて、自律神経系の働きを改善しましょう
「朝日を浴びる」ということは「早寝早起きする」ことにつながりますよね。良質な睡眠を十分に取らないと、さわやかな気分で早起きすることはできないので「早寝早起き」をすることで、生活リズムが規則正しくなります。
逆に、生活が不規則になると、自律神経系の働きが悪くなります。ホルモン分泌が乱れ、ストレスが溜まり、憂鬱な気分が強くなります。また、ホルモン分泌が乱れたり、ストレスや疲労が溜まったりすると、自律神経系の働きが悪くなります。つまり、負のスパイラルに陥ります。
そう、生活リズムを整えるというは、この負のスパイラルから脱する1歩になるのです。
気持ちをアウトプットすると心は少し軽くなる
話すだけでも、気分は結構軽くなる
心理療法の1つ、カウンセリングでは、相談者は悩みや不安を話すことで、「より自分らしく、楽に生きることができる」ようになります。カウンセラーは、相談者の話を聞き、相談者自身で問題を解決する手助けをしますよね。
「何も楽しいことがない」「人生がつまらない」「なんとなく憂鬱な気分」ということを、だれかに話すだけで、ずいぶん気が楽になるものです。昔から「物言わぬは腹ふくるる」と言います。
おいしい物を食べると、幸福な気分になりやすいので、おしゃべりしながら、ついでにおいしい物を食べると、もっと効果が出ますよ。
とはいえ「話す相手」は、慎重に選びましょう
カウンセリングでは、「ああしなさい。こうしなさい」という指示はしません。「あなたのここが悪い。あそこがダメだ」という批判も決してしません。ただ、うなずきながら聞きますよね。
なので、話す相手を間違えると、さらにマイナス思考に陥ってしまう事があります。
例えば上から目線の人、説教好きの人に話すと、批判と非難の連続で、しかも、あれこれ指示しますよね。これでは、気分が軽くなるどころか、ドーンと落ち込んでしまいます。
一番嫌なのは、「何も楽しいことがないなんて、甘えにすぎない」と言われることかもしれません。
少しわがまま、、、かもしれませんが
ただ「そうね」「そうなの」と聞き「あなたも大変だね」と言ってもらうことが、大事なのです。
おしゃべりするうちに、楽しいことが見つかる
おしゃべりするうちに、ちょっと笑える話題にぶつかることがあります。そんな時は、大いに笑うと良いですよ。
さらには、笑える話題を見つけるようにしていくと効果倍増。「ハクビシンが並木道を走っていた」とか「近所にブサカワイイでぶ猫がいる」とか「公園の池でカルガモの親子が泳ぐ」など、くだらないことでかまいません。
私達人間って、案外単純に出来ているのかも、、、なんて思ってしまいますよね。
時には自分の身体と向き合う事も忘れずに
マイナス思考は身体の不調が原因かもしれません
マイナス思考に陥る原因はいろいろあり、時には身体の不調や病気で、気分が沈み込むこともありますよね。人生を楽しむには、体力と気力が必要です。身体の調子が悪くては、何も楽しいことがないようになります。ですので今までお伝えしたを試すとともに、必要に応じて自分の体調をチェックしてみてください。
特に40代〜50代の女性は、更年期障害が起きたり、婦人科系疾患にかかったりすることが多く、その場合にはお医者さんに相談するのが一番です。
鼻づまり、耳鳴りなど、「たいした病気ではない」と思いがちなことでも、気分はかなり悪くなります。不愉快でたまらず、何も楽しいことがないように思えます。お医者さんに診てもらうことを、オススメします。
憂鬱な気分が、重病を発見する事もあります
「何も楽しいことがない」、そんな灰色の気分は、生命に関わる重大な病気の前兆や症状かもしれません。自分を責めたり、反省したりする前に、お医者さんに相談してください。
また「何も楽しいことがない」のは、欝症や認知症の初期症状ということもあります。早期に医者に相談すれば、改善することができますので、「もしかしたら」と少しでも心当たりがあるのであれば、早めに専門のお医者さんに見てもらう事が一番必要な事です。
さて「人生、何も楽しいことがない」という負の思考から脱け出すには、やはり無理をしないことが第一です。無理をしないで、できることを1つずつ片付け、自分を褒めましょう。遠くの目標を追わず、「明日は明日の風が吹く」と、気楽に考えるようにしてください。
「楽しいことがない」と思っても、「まあ、そういう時もあるさ」と、ゆったりと構えておきましょう。無理に楽しくすることはないのです。それよりも、脳の生理をうまく利用するようにしてください。深刻なドラマよりお笑い番組やスッチャカコメディを見て、大いに笑い、脳を活性化しましょう。そいてハラハラドキドキのサスペンスドラマで、アドレナリンの分泌を促すのも良いですね。脳が幸福気分の元を多量に分泌すれば、自然に楽しくなりますよ。