催眠療法を使う前に、よく注意しなければならない危険な罠

体調・コンディションを整えてセラピーを受けよう

睡眠不足や過労状態にあると、せっかく催眠療法を受けてもただの睡眠になってしまいがちです。ある程度体調面のコンディションを整えてセラピーを受けるようにしましょう。

催眠療法では、一歩間違えれば、直面したくない過去の心の傷に直面したり、それによってパニック状態に陥ったりすることもあります。万全の、とはいわないまでも、良好なコンディションで臨むことは重要です。また、お酒やドラッグの影響が残っている場合には、催眠療法を受けることはできません。

 

依存しないように注意しよう

最後に、催眠療法に限らず、どんなセラピーにも通じる注意点をお伝えします。それは「依存」です。あまり長期にわたってセラピーが続くと、クライアントがセラピストに対して依存状態になってしまう危険が増します。

「あなたとのセラピーなしには生きられない」というような状態です。中には収入源を確保するために、意図的に依存状態を作り上げるような悪質なセラピストも存在します。

しかし、催眠療法を含め、心療療法やセラピーを受ける目標は、「セラピーを受けなくても元気に生きていく」ことのはずです。この最終目標を常に忘れないことが大切です。

 

催眠療法は、潜在意識の領域にかなり近接するため、深くこころを変化させる体験が起きやすい、非常にパワフルな手法といえます。しかしそれだけに多くの危険性をはらんでいるのです。

テレビ等でたまに見かける「催眠術」のイメージが強く、「催眠士に操られて、したくないことをさせられるのでは…」「催眠状態に入ったまま抜け出せなくなってしまうのでは…」といった不安が浮かんでくる人もいるかもしれません。

しかし、催眠療法は超能力ではありませんし、実際にはそのようなことは起こりません。むしろ「療法」というように、精神(特に潜在意識)に働きかける治療・セラピーの一種であることを理解する必要があります。

精神の深い部分に働きかける治療だからこそ、危険な側面もあるということです。大切なことは、催眠療法のパワフルな効果に過度に期待・依存せず、今の自分の問題を解決するために最も必要な、そしてベストなセラピーを選択することです。

きちんとしたセラピストであれば、催眠療法に入る前に面談やカウンセリングを行い、パニックやトラウマを生じさせそうな傾向があると思えば催眠療法を行わない等の対応を取ってくれるはずです。事前に危険性についてよく認識し、話し合って納得してから治療を受けるようにしましょう。

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