ストレス多き現代社会で、心理学の資格所有者は、その種類にかかわらず大いに活躍していますよね。心理学の資格は多種にわたり、活躍する分野によって所有資格が変わってくることもあります。超難易度の高いものから、働きながらでも取ることのできる資格まであるのです。
自分がどのような仕事をしたいのか、そのために必要な心理学の資格の種類は何か、そして現状から自分がとることが出来るのかどうか、調べる必要がありますよね。難易度の高い資格は、試験そのものももちろん難しいのですが、指定大学院の単位を有していないといけないという縛りもあるのです。
以下に心理学の資格の種類がどのくらいあるのか、そしてどのような分野の職業で資格を活かすことが出来るのかをお伝えします。心理学分野で活躍したいと願っている人は、是非参考にしてください。
コンテンツ目次
心理学の種類と
それを職業に活かす方法とは?
難易度の高い臨床心理士
心理学の上級資格で「臨床心理士」という資格があります。臨床心理士指定大学院というものが全国にあり、そこの単位取得が資格試験を受ける受験資格になるのです。
門の前に立つことだけでも、高校卒業からかかる年数を考えると、ものすごく長いですよね。大学の心理学科に行き、大学院を経た後にやっと資格試験を受講できるのですから。苦労した甲斐あってか、臨床心理士の資格所有者は引っ張りだこの人気者。希望した職に就けないことはないと言っても過言ではないほどです。
医師免許と同じくらいの需要があるのに対して、臨床心理士の資格所有者の数はまだまだ少ないからです。「教育」「医療」「福祉」「司法」「犯罪」「経営」「学術」など、多岐にわたって臨床心理士を求めています。
教育分野で活躍する学校心理士
最近ではいじめや不登校などの問題が、学校という場で問題視されてきましたよね。いじめの件数も過去最多などのニュースをよく目にするようになってしまいました。子どもの心が荒れるようになったのか、それとも過去には認識されていなかったいじめの実態がやっと明らかになったのかはわかりません。
しかし悩める子供のはけ口が学校や家にない場合、子供は最悪の道を選びかねません。そのストッパー役として、学校心理士という職業があります。学校心理士は、文字通り学校に通う子どもの心のケアをする役目。
学校心理士の活躍により、いじめの悲惨な結末が少しでも改善されると良いですよね。特に自由度の高い私立の学校などで、学校心理士を募集していると言います。教育現場で活躍できる心理学を学びたい方は、学校心理士という種類について調べてみてはいかがでしょうか。
サラリーマンの心を知る産業心理学
最近よく耳にする「産業カウンセラー」というものをご存知でしょうか。企業内でストレスを抱えているサラリーマンなどの相談に乗り、心の負担を軽くする務めを果たしています。産業カウンセラーの資格を取得するためには、7カ月の受講と資格試験を受ければ良いだけです。
なんと通信講座でも可能というお手軽さ。仕事があるものの、本当に自分のやりたいものではなかった場合などに、「働きながら取れる心理学の資格」として人気があります。大学院に行かなければならない臨床心理士などに比べると、かなり楽に資格が取れるだけに、資格としての力もそれほど強くはありません。
ブラック企業などに務めていて、心身ともに病んで自死に追い込まれる人も急増している現代社会です。産業心理学の分野は種類に問わず、今後ますます需要が高まると言われています。
「企業内カウンセラー」として企業が働く人の心のケアのために雇う心理士の中には、臨床心理士などの資格所有者というくくりもあるため、混同しないように気を付けてください。
スポーツの能力を伸ばすスポーツ心理学
スポーツを志す人口は多いものの、スポーツに打ち込む心のケアをする人はあまりいません。心理学の資格所有者で、スポーツ分野で活躍する人は少なく、ニーズの広がる可能性のある職種と言えるでしょう。オリンピックなどで幅広く活躍する人材を育てるためにも、選手の心のケアは重要です。
しかしスポーツマンの心のケアに特化した心理士の資格はなく、臨床心理士や認定心理カウンセラーなどの資格所有者が就くことが多いでしょう。スポーツに力を注いでいる学校で募集している場合もあれば、全国区のクラブチームや実業団などでも求められている人材です。
さて、心理学の種類と、それらを活かした資格と職業について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
心理学分野で活躍したいという人は増えてきていますが、種類の混同・資格試験の偏りや効力に関してはまだまだ改善の余地があり、早く社会で活躍する人材を育てるためにも、勉強の場を増やしてほしいところですよね。
だからと言って数か月の受講だけで得られる資格が氾濫しても困ります。人の心の奥底に潜む深層心理に触れることはとても危険で重要な仕事であると認識して、カウンセラーになるための勉強も、慎重に真剣に進めるべきです。路線を一本間違えてしまわないためにも、自分が活躍したい心理学の分野、種類をよく考えて決めてから、学校を決めると良いでしょう。
文明の進化は進んでも、人の心の奥は内なる宇宙として、まだまだ開発の余地が無限に広がる分野です。心理学の発展や種類の増加も今後一層広がることと期待できるでしょう。
まとめ
心理学の種類とそれを職業に活かす方法とは
・難易度の高い臨床心理士は、心理カウンセラーを求めるあらゆる場所で多く求められている
・いじめや不登校問題を抱えている教育分野で活躍する学校心理士・スクールカウンセラーは今後もますます需要の高まる職種である
・サラリーマンの心のケアをはかり、心身ともに健全に仕事に取り組める環境作りのための「産業カウンセラー」や「企業内カウンセラー」も多く求められている
・スポーツの能力を伸ばすスポーツ心理学の世界は、種類や枠が少ないが求められている分野である