赤ちゃんの名づけは、パパとママがする親としての初仕事。名前をつけるということは、とても嬉しく楽しいことでもありますが、同時にとても悩むものでもありますよね。
名前は、誕生した日を含め、14日以内に提出する出生届に必要なものなので、この届け出に間に合うよう決めておく必要があります。
とは言え、名前は営業を目的とする襲名、近くに同姓同名の人がいて混乱することが多い、神官や僧侶になるまたはやめるなど、正当な事由があり、尚且つ裁判所で許可されない限り変更することはできません。
つまり、原則として、一度つけた名前は一生ついてまわるということです。子どもへの初めてのプレゼントとなる名前ですから、子どもが喜んで使ってくれる名前にしたいですよね。そこで今回は、名づけで後悔しないための基本的なルールをお伝えします。
コンテンツ目次
名づけで大満足するために必ず守る!
命名の基本ルール集
名づけに使える字を把握しておきましょう
名前には、すべての文字が使えるわけではありません。戸籍法によって、名前に使える文字が決められています。
【名前に使える文字】
・常用漢字
・人名漢字
・ひらがな
・カタカナ
・長音符号(-)
・繰り返し記号(ゝ、ゞ、々、ヽ、ヾ)
一部の旧漢字は使用できますが、アルファベットや1、2、Ⅰ、Ⅱなどの算用数字は、名前に使うことが認められていません。外国風の名前にしたい場合、その音に該当する漢字やカタカナなどでの表記になります。
また、常用漢字の中にも「殺」「悪」「苦」など名づけに相応しくない漢字があります。子どもの将来のためにも、常識的に考えてイメージが悪いものは避けた方が良いでしょう。
使いたい文字が決まったら、名前に使える文字かどうか事前に調べておくことが大切です。アニメや漫画、ゲームなどのキャラクターに使われていても、実際の名づけに使えない文字もあるので、注意しましょう。
行き過ぎた読み方にならないようにしましょう
名前に使える文字は決まっていますが、実は読み方に関しては制限がありません。極端な話、「太郎」と書いて「はなこ」と読ませたり、「青玉」と書いて「サファイア」と読ませたりすることも可能です。
でも、名前は子どもの一生についてくるもの。幼いころはそれで良いと思う読み方でも大人になると使いにくくなることもあり、最悪の場合、いじめにあったり、就職活動に響いたりなどの悪影響をおよぼすこともあるので、いき過ぎた読み方は控え、初めて見る人が正しく読める読み方で名づけてあげると良いでしょう。
漢字には、音読みと訓読みのほかに、名のりと呼ばれる読み方もあります。辞書にも載っているので、ぜひ参考にしてみてください。
役所では文字の審査はしますが、読み方の審査義務はないので、出生届の読み方を間違ってしまうと、間違ったものがそのまま戸籍に載せられ、取り返しがつかなくなってしまうことも・・。出生届を出す場合には、読み方の記載間違いがないかしっかりと確認してから提出することをお忘れなく。
姓とのバランスを考え字体にも注意しましょう
名前の候補が決まったら、姓と合わせて書いてみましょう。このときに、横書きと縦書きどちらも書いてみることがポイントです。姓名ともに画数が多いと書くのが大変なだけでなく、イメージが重くなるので、画数が多くなり過ぎないように注意しましょう。
氏名を縦書きにしたときに、構成している漢字が「へん」と「つくり」のように左右に割れるような名前は「縦割れ」と呼ばれ、見た目も縁起も良くないと言われています。
縦割れしている姓の場合には、横線がある漢字やひらがなを使ってバランスを整えましょう。同じような理由から、左右対称になる漢字ばかり、四角い漢字ばかり、なで肩文字ばかり、ウ冠漢字ばかりにならないよう注意することも大切です。
また、「岡江梨香」のように姓と名の区別がよく分からないものも避けた方が良いでしょう。
発音しやすく聞き取りやすい名前にしましょう
姓名を声に出して読んだときに、発音しやすく聞き取りやすい名前が理想的です。
・姓の最後の文字と名の最初の文字を同音にしない
・姓の最後の文字がサ行の場合、名の最初の文字をサ行にしない
・姓の最後の文字がラ行の場合、名の最初の文字をラ行にしない
この3点に注意することで、発音しやすく聞き取りやすい名前にすることができます。また、濁音が複数ある名前はどうしても重くなりがちです。濁音は、姓名全体で2文字程度に抑えると良いでしょう。
イニシャルもチェックしましょう
最後は、イニシャルをチェックしましょう。名づけとイニシャルは無関係にも見えますが、実はそうでもないんです。名前をイニシャルにしたときに、WCやSM、NGなどマイナスイメージが強いものは、子どもが思春期に入ったときに、嫌な思いをする原因となることがあります。
大人には、「気にしなければ良い」と思いがちですが、思春期の子どもにとっては深刻な問題となることもあるので、イニシャルを見たときにマイナスイメージにならないよう、名づけの際に配慮してあげると良いでしょう。
いかがでしたか。
一生付き合っていくものだからこそ、子どもに喜んで使ってもらえる名前をつけてあげたいですよね。とは言え、名づけに悩むパパやママも多いのではないでしょうか。
名前には、使えない文字がありますが、読み方に決まりはありません。個性を考え過ぎるあまり、誰にも読めない読み方にする人もいますが、毎回のように正しい読み方を伝える子どもは大変です。
名づけで後悔しないためには、候補に挙がった名前の読みを難解にし過ぎないことはもちろん、姓名を書き出し、文字のバランスが悪くないか見極め、声に出して発音のしやすさや聞き取りやすさをチェックしておくと良いでしょう。
原則的に改名することは困難なので、子どもの将来を見据えた名前をつけるためにも、ここにご紹介した名づけの基本ルールを参考にしてみてくださいね。
まとめ
名づけで大満足するために必ず守る!命名の基本ルール集
・ 名づけに使える字を把握しておきましょう
・ 行き過ぎた読み方にならないようにしましょう
・ 姓とのバランスを考え字体にも注意しましょう
・ 発音しやすく聞き取りやすい名前にしましょう
・ イニシャルもチェックしましょう