ほくろ毛について正しく理解し、不安を解消する12の知恵

ほくろ毛について正しく理解し、不安を解消する知恵
あなたには、ほくろはありますか?そして、そのほくろから毛は生えているでしょうか。ときどきありますよね、立派な毛が生えているほくろ。しかも何故かその毛、他の毛よりも固めでつややかで力強く、長い!

一本のみならず、時には2本、3本一緒に伸びていたりして。処理方法もその都度抜いている人もいれば、なんとなく手を出しづらくてそのままにしているという人もいるかもしれません。

ではこの密かな悩みの種かもしれない『ほくろの毛』とは何モノなのか、この機会にちょっぴり掘り下げてみましょう!そこで今回はほくろ毛について正しく理解し、不安を解消する知恵や知識についてお伝えします。

まずは『ほくろって、なに?』ほくろと毛の基礎知識

ほくろ毛ってなに?
そもそもほくろとはなんでしょう。ほくろは、医学用語では「母斑細胞母斑(ぼはんさいぼうぼはん)」と呼ばれており、メラニン色素を産生するメラニン細胞が変化した「母斑細胞(ぼはんさいぼう)」の増殖による皮膚良性腫瘍の一種と定義づけられています。

一口にほくろと言ってもいろいろなタイプがあり一般的に害はありません。しかし、ほくろに似た症状を呈する悪性腫瘍も存在しますので注意が必要です。

 

ほくろから生える毛って、どうしてあんなにたくましいの?

ほくろや、傷跡からも何故か他よりたくましい毛が生えてくることがありますが、あれって一体どうしてなのでしょう。実はほくろがあるから毛が生えてくるわけではなく、毛穴があるところにほくろができます。

つまり、ほくろがある場所は毛穴が開くことが多く、そのせいで太い毛が生えやすいのです。さらに、ほくろがある場所は皮膚の細胞分裂が活発になり、メラニン色素の分泌量も増えるため、色の濃い毛になりやすくもあります。

 

ほくろは実は毛が生える環境に適しているんです

ほくろは、メラノサイト(=色素細胞)というメラニン色素を作る細胞が変化したものである細胞のかたまりでメラノサイトが一層に並んでいるものや、重層して盛り上がったものなどがあります。

特に盛り上がったほくろは、毛母細胞の働きが活発なので毛が生えやすく、まとまって2~3本がひとつの毛穴から生えていることもあります。

このように毛を作るため必要なメラニン色素を含むほくろからは他の毛穴よりも毛が生えやすくなる環境なのです。またほくろの毛は成人から生える人も少なくないようで、一度生えると太く、長くなります。

 

ほくろの毛は異常なし!の証?

ほくろから生える毛を『宝毛』とも言います。この宝毛は「そのほくろはガンではない」という証拠です。異常のあるほくろ(=ガン細胞である可能性が非常に高いです)からは毛が生えません。

毛穴のあるところにできたほくろから毛が生えるのは当たり前。つまり、正常である証拠に他ならないのです。先人の観察眼が、このような呼び方を生み出したのかもしれませんよね。

 

ほくろの毛が持つ意味とは

ほくろの毛が持つ意味とは
では次にほくろ毛の持つ意味を色々な方面から解説していきます。

ほくろの毛は開運のサイン

額にほくろがあったら強運と言われますが、大仏様の額にあるのはほくろではなく白毫(びゃくごう)という一本の毛が巻貝のように右巻きに巻いたままで収まるそうです。

お釈迦様の身長は仏教界では4.6メートルあるそうですが、この毛の長さと同じ尺だそうです。この部分から神々しい光が放たれ人々を救うのだそうです。

体から生える長い毛と、ほくろの毛の共通点はここにあり昔からありがたいと言われ伸ばす人もいるのです。このようにほくろの毛は縁起がよいサインといわれています。

 

日本での人相学における「ほくろの毛」の見解。

「ほくろから生える毛は縁起がいい」なんて話を聞きますよね。では人相学とほくろの毛は、どんな関係があるのでしょう。実は……ほくろの位置で人相を読む日本においては、ほくろの毛はあまり重要視されていないようです。

ただ、2~3本の長い毛を生じているほくろを『毛ぼくろ』といい、これは吉意の強いほくろとして見るそうです。

つまり、、、、

ほくろの毛は人相学(占い)的には特に大事なものではない。という見解です。

 

ほくろ毛のジンクス、中華圏編。

中華圏では『ほくろに生える毛は福が宿る』とされており、抜いたり切ったりすると自ら幸運を断ち切ることになると信じられています。

また、顔にあるほくろは、「一生食いっぱぐれがない」と言われている『舌が届くところにあるもの』を除いては凶相とされているため、悪い運勢を覆すためにほくろの毛を伸ばすのです。中国などに旅行した際にほくろからの毛を長く伸ばしている人を見かけたら、実はこんな理由がある故なのです。

 

ほくろ毛のジンクス、日本編。

日本でも「宝毛・福毛(体の一部分に一本だけ長く生えてくる透明もしくは白色の毛の通称)」と同じように、ほくろの毛は良い運気の象徴と言われることがあります。

人相学においてはほくろ自体に比べて印象が薄いですが、それでも「幸運の兆し」「ほくろの毛を抜くと運気が逃げる」という話はよく耳にしますよね。

もしかすると実際にそうそうお目にかかれるものでもないところからこのような逸話が生まれたのかもしれませんよね。あまり刺激を与えると皮膚にもよくないことですし、ここは一つ、縁起担ぎと思ってそのままにしておくのも良策ではないでしょうか。

 

ほくろの毛でやってはいけない間違ったケア

ほくろの毛でやってはいけない間違ったケアのイメージ
次は気になるほくろの毛でやって良い事、いけない事、そして気をつけて欲しい事などについてお話しします。

気になるほくろや毛は抜いても良いもの?

ほくろ自体はもともと良性の皮膚腫瘍です。しかし、刺激を与えすぎることによって悪性黒色腫が発生する危険性は否定できません。

もっとも悪性化すると完全に証明されているわけではありませんし、すべてのほくろが刺激によりガン化するとも限りませんが、針でつついたり、剃刀や毛抜き等で頻繁に強い刺激を与えるのは避けておいた方が無難です。

 

カミソリの使用はやめましょう

ほくろの毛を除去したいときには、ほくろに刺激を与えないようにします。カミソリで剃ることは刺激を与えてしまうので、あまりおすすめできません。

また、ふくらみのあるほくろの場合は傷をつけてしまいますので、顔にほくろがある方は顔そりする場合には十分注意しましょう。

 

刺激を与えないお手入れ方法

いくら刺激を与えないように、と言われても、やっぱり太い毛が1本、場合によっては2本3本と生えていたら目立つし、気になりますよね。そんな時は抜くよりも根元に近いところをハサミでカットするようにしましょう。

ただ、ほくろに生える毛というのはメラニン色素の影響などで成長が早くなるだけでなく、他の場所に生える毛と比べても太く長くなる傾向があります。

あまりにも気になるようでしたら、レーザー治療でほくろ自体を除去するという手もあります。その際はきちんと自分自身で情報を集めて、信頼できるところにお願いするようにしましょう。

 

どうしても気になる場合は皮膚科で取りましょう

切っても切っても毛が伸びるのが煩わしいのでしたら、皮膚科でほくろ自体の除去をおすすめします。他には電気針での毛の除去もありますので、医師に相談してください。

何しろデリケートな組織であるほくろですから、自己判断で触ることだけは避けましょう。ほくろ除去の場合、場所によっては保険が適用される事もあります。

 

「ほくろ」のようで違う「メラノーマ」に要注意

ほくろは放っておいても害はありませんが、見た目はほくろ、中味は悪性腫瘍、その名も『メラノーマ』!……には注意しましょう。これは別名『悪性黒色腫』。ほくろのように見える皮膚ガンです。

成人以降にできた、濃淡のあるほくろのような色素斑は注意深く見る必要があります。メラノーマとほくろの見分け方には6つのポイントがあります。

1.左右非対称。輪郭がいびつだったり、円状ではない
2.輪郭があいまいでぼやけている
3.色に濃淡があり不均一である
4.表面がでこぼこして盛り上がっている
5.直径が6mm以上とやや大きめ
6.急速に大きくなる、また出血が見られる

これらに複数当てはまる場合はメラノーマである可能性もありますので、気になる場合は早めに皮膚科や専門機関への受診をお勧めします。

 

さて、ほくろに生える毛があんなに元気な訳、お手入れ方法などをお伝えしてきました。昔からほくろの毛が伸びているのは縁起が良いと言う人もおられます。でも、人目も気になりやっぱり恥ずかしいもの。ほくろ毛がある人にとっては、その人にしかわからない悩みもありますよね。

とはいえこれも大切な体の一部。その都度手入れをしていくのか、それともいつかは取ることを考えるのか。選択肢はいくつもありますが、このコラムがうまくお付き合いしていくための、ちょっとしたお手伝いとなれば幸いです。

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